PSS:Product Service Systems and healthcare

産業界で進んでいるPSS、すなわちプロダクトサービスシステムはIoTのパラダイムではごく一般的になる可能性があります。この流れはヘルスケアにおいては、健康管理(health maintenance)、疾病管理(disease management)分野のサービスを、より好ましいケアを提供するプロダクトサービスシステムへ進化させる可能性があります。

☆PSSとは?

サービス産業生産性協議会 :製造とサービスを一体化して価値を供給するビジネス形態。

Tischner :利用者の特定のニーズを充足することを目的としてデザインされた、有形の製品と無形のサービスの組合せ。(2002)

■製品の所有権が製造者から所有者に移転しないことが特徴のひとつとして言われる。【該当例】自動車、OA機器のリース・レンタル。設置機器のメンテナンス・利用状況モニタリング。これはold economy。

■モジュール化・デジタル化による製品コストが低価格の、インターネットでつながる製品では、製品の所有権移転は起きるし、製品所有者へのサービス提供が重要。【該当例】Apple社のipodシリーズ。

製品をプラットフォームとして、製品を持たない第三者がサービスを提供することが可能。【該当例】amazon、facebook、snapchat】

☆ヘルスケアとPSS

ヘルスケアに焦点をあてた文献は国内外共に2017年初頭時点でも少ない情況にあります。

・Service Business Model Innovation in Healthcare and Hospital Management  Plannstiel and Rasche(2016) は、PSSのコンセプトをヘルスケア分野に適用することへの関心は低かったと記しています。

・この理由として、所有権が移転しないという製品(old economy)起点では、PETやMRIなど、医療機関に設置される高額な検査機器のみを対象とみなす傾向が考えられます。

・サービスの特徴のひとつである、供給者と利用者による価値共創(co-creation of value)に注目すると、ヘルスケアサービス、とりわけ患者起点、患者中心が言われて久しい医療サービスでは、プロダクトサービスシステムの仕組みの採用により、提供価値と受取価値間の差の縮減、効率・効果・効能の改善が期待できると考えられます。

☆事例集

準備中(おまちください)

・医薬品の服薬マネジメント

医薬品+バイタルデータ

・アクティビティトラッカー

アクティビティトラッカー+α